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先ずは先祖の整理から!家系図の書き方も紹介

ご供養とは、故人の魂が成仏できるよう、冥福を祈るために行う仏事です。ご葬儀はもちろんのこと、一周忌などの年忌法事を行ったり、自宅ではお仏壇に手を合わせ、ご飯やお菓子をお供えしたり、お線香をたいてお祀りしていると思います

疑問を持つことなく、親の見よう見まねでご先祖さまをお参りする。ほとんどの人がそうでしょう。自分の家には、どのような人が居たのか?気になったことはないでしょうか。皆さんのお家には家系図がありますか?

家系図と聞けば、自分のルーツを知りたい時や家族の歴史を後世まで残したい活用される活用されるイメージがありますがそれだけではありません。家系図の重要性やその調べ方には様々な方法がありますので解説します。

家系図を作るための4つのキーワード

  • 家系図を作成する目的とその重要性
  • 家系図作成の綺麗に作成するためのポイント
  • 家系図に含める情報を収集する最適な方法
  • 家系図作成の基本は戸籍情報の取得
  • まとめ

家系図を作成する目的とその重要性

先祖供養は家系図の整理から

実際お墓を建てる時やお位牌を整理する時はもちろんのこと、終活を進める上でもご先祖さまを整理して家系図を作ることは非常に重要です。これまで知らなかった、ご先祖さまの存在を知るきっかけにもなります。

誰にでも必ず親がいます。配偶者・子供はいなくても、親のいない人はまずありません。ご先祖さまを入念に調べて家系図を書くことで、自分がお祀りしなければならない責任のある仏さまが見えて来ます。そうすれば自然と祀り方が見えてきます。

責任のある仏さまを忘れては家運が伸びることもありません。現在の自分がいるのは、ご先祖さまの存在があったからです。家系図を通じてご先祖さまの人生を知ることで、よりご供養の心を深められるでしょう。

家族や遺族への情報整理と明確な引き継ぎ

終活における家系図の作成は、自分の家族構成や血縁関係を正確に整理し、遺族へのスムーズな引き継ぎを実現するために重要です。家族構成が明確になることで、相続や財産分与においてトラブルを避けやすくなり、親族間での誤解を減らす助けになります。また、家系図を基に戸籍や法的手続きに必要な情報を容易に特定できるため、遺族の負担を軽減することにもつながります。このように、家系図は終活の一環として、遺族が円滑に対応できる環境を整えるための重要なツールとなります。

 

家族の絆を再確認し、感謝の気持ちを伝える機会

家系図を作成する過程で、家族や親戚と協力して情報を収集することは、家族の絆を再確認する貴重な機会となります。終活という人生の節目で、これまで支えてくれた家族に感謝を伝えるためにも、家系図を通じて家族のつながりを見える形にする意義は大きいです。また、親族との対話を通じて、思い出やエピソードを共有することは、家族全体で過去を振り返り、未来に向けたつながりを強化する機会にもなります。家系図は単なる情報整理にとどまらず、家族の歴史を尊重し感謝を示す象徴的な存在ともいえるでしょう。

次世代へのメッセージとしての家系図の価値

終活における家系図は、家族史や価値観を次世代に伝える重要な手段となります。自分の生きた証や家族の歴史を記録し、子や孫へ残すことで、彼らのアイデンティティ形成や家族への誇りを育む助けとなります。また、先祖がどのような人生を送ったのかを知ることで、家族全体のルーツや価値観を理解し、自分の立場や使命を再認識する機会にもなります。家系図は、単なる情報の記録ではなく、未来の家族に向けたメッセージを込めた貴重な遺産として、後世まで価値を持つものとなるでしょう。

家系図を綺麗に作成するためのポイント

1. 家系図の形式を選ぶ

  • 横型: 親を中心に左から右へ子孫が広がる形式。情報が整理しやすい。
  • 縦型: 先祖から現代までを縦方向に展開する形式。世代間の流れが分かりやすい。
  • 円型: 中心から放射状に展開する形式。全体を一目で把握しやすい。
    自分の目的や記載する情報量に合った形式を選びましょう。

 

2. 家族構成を整理する

  • 直系から始める: 自分や両親、祖父母といった直系の家族から記載を開始する。
  • 世代ごとに分類: 1世代ずつ横または縦に区切り、世代を明確にする。
  • 血縁関係を明確にする: 配偶者や養子など、特別な関係を区別する記号や線を設定する。

 

3. 正確な情報を記載する

  • 必須情報: 氏名、生年月日、没年月日、戒名、続柄などの基本情報を記載する。
  • 追加情報: 必要に応じて職業、住居、結婚日、エピソードなどを補足。
  • 信頼できる資料を参照: 戸籍謄本や家族の記憶を確認し、正確性を担保する

 

4. 視覚的に分かりやすくする

  • 線の使い分け: 実線は血縁、点線は養子など、線の種類で関係を区別。
  • 名前の位置: 配偶者は左右に、子どもは下または横に配置する。
  • 色分け: 父系と母系で異なる色を使うと、つながりが見やすくなる。

 

5. 家系図の作成手順を守る

  1. 構造を設計: 書き始める前に全体のレイアウトを計画する。
  2. 情報収集: 家族にインタビューし、必要な情報を集める。
  3. 下書きを作成: 書き込み可能なテンプレートや白紙を使い、構造を確認しながら下書きする。
  4. 清書: 見た目を整えながら清書し、デジタルや紙媒体で保存する。

 

家系図を作成する上で大切なレイアウト(形式)

1. 横型家系図の特徴と利点

横型家系図は、家族や血縁関係を右から左へ水平に展開する形式で、特に家族構成や親子関係を視覚的に整理しやすいのが特徴です。この形式では、先祖を右端に配置し、世代ごとに左方向へ進展させることで、時系列に沿った家系の流れを自然に示すことができます。視線の動きに沿って情報を配置するため、初めて見る人でも直感的に理解しやすいという利点があります。

また、横型家系図は構造がシンプルで、直系の家族関係を一直線に表現できるため、親子や配偶者のつながりが明確に見えます。このため、特定の家族や世代にフォーカスを当てやすく、必要に応じて枝分かれする家族の情報も柔軟に追加できます。横方向に広がる設計は、広いスペースを効率的に活用し、A4やA3などの用紙サイズにも収まりやすいのが魅力です。

さらに、横型は情報の追加や修正が容易で、新たな家族情報を左端に追加するだけで、全体のバランスを崩さずに対応可能です。家族の集まりやイベントでの共有や展示にも適しており、説明や閲覧が簡単に行えます。

 

2. 縦型家系図の特徴と利点

縦型家系図は、家族や血縁関係を先祖から現代へ縦方向に展開する形式で、世代間のつながりを直感的に示しやすいのが特徴です。この形式では、ご先祖さまを上部に配置し、世代を重ねるごとに下方向へ進展させることで、家系の流れを時間軸に沿って視覚化できます。縦方向に情報を並べることで、家系の拡がりだけでなく、世代間の上下関係が視覚的に明確になり、親子や孫といった直系の関係を一目で把握することが可能です。

縦型家系図は、広がりよりも深さを重視したい場合に特に適しています。直系家族を中心に配置することで、個々の家族や子孫に焦点を当てやすく、深く掘り下げた家系の記録を作るのに適しています。また、縦長の構造はスクロールや折り畳みがしやすいため、長い歴史を記録する際にも便利です。

さらに、縦型家系図はご先祖さまからの流れを強調できるため、家族のルーツや歴史を伝える上で効果的です。特に、古い世代からの繋がりを重要視する場合や、家系全体の流れを深く掘り下げたい場合に最適な形式です。見やすさと深みを兼ね備えた縦型家系図は、家族の歴史を丁寧に整理し、次世代に伝えるための最適な形式といえます。

 

3. 円型家系図の特徴と利点

円型家系図は、中心点を基準に放射状に展開する形式で、家族全体のつながりを視覚的に一目で把握しやすいのが特徴です。この形式では、一般的にご先祖さまや基点となる人物を中央に配置し、世代を重ねるごとに外側へ広がっていきます。全体が円形に纏まるため、各世代が同心円状に表現され、家族全体の構成や関係性を俯瞰的に見ることができます。

円型家系図の大きな利点は、すべての家族や親戚が平等に扱われることです。横型や縦型と異なり、特定の方向に偏らず、全員が中心点から等距離に配置されるため、家族のつながりを公平に示すことができ、家族全体の広がりや複雑な親族関係をバランスよく整理するのに適しています。世代間の距離感が均等に保たれることで、遠縁や分家の情報も違和感なく追加可能です。また、配偶者や子供といった関係も分かりやすく配置できるため、複雑な構造を持つ家系でも整理しやすい特徴があります。しかしながら、この形式では直系のご先祖さまからの繋がりを示しがたいため、仏事ごとに利用するには適しません。

 

初めて家系図を書く時は、何から書き始めればよいのか迷うと思います。先ずは縦書きの家系図を書くつもりで、自分スタートで書き始めましょう。家系図への記載内容は自由ですが、名前、戒名、寂年月日、年齢を記すことによって充実した内容となります。自分の兄弟、両親、祖父母、子供が居れば、それだけで四世代の家系図が完成します。少しでも繋がれば調べたり書くのも楽しくなってきますが、繋がらないと嫌になってくるでしょう。ただでさえ手間の掛かる作業です。楽しく思えるような時間にしたいものです。

家系図に含める情報を収集する最適な方法

家系を調べるには時間と手間がかかります。家系図作成をスムーズに進めるための基礎知識として、家系の調べ方やどの時代まで遡れるのかを解説します。着手前にどの範囲まで家系図に書くかを明確に決めておくと、効率良く情報収集が進められるます。しかしその反面、調べてみないと必要な範囲が分からないとも言えますので、深く考えずに始めてみることが大切です。

家系を調べる4つの方法

  • 戸籍調査

役所から戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)を取得する方法です。最も明確に自分のルーツを知ることができます。今の戸籍制度は明治時代から開始された、日本特有の“家族単位”で国民を管理する制度で、戦前は「家」という構成単位で戸籍が編成されており、明治19年の戸籍には、その当時までの家族の記録が載せられています。おおよそ江戸時代末期ころの、3~6世代前くらいまでは遡れると考えて良いでしょう。

つまり役所に戸籍を請求して古い順番に集めて行くだけで、誰でも簡単に江戸時代生まれの先祖まで調べることが出来ます。ケースバイケースですが、近年盛んに行われた市町村合併後も旧町村に支所や庁舎、出張所が残されている場合は先ずそこの戸籍係へ尋ねて行くことをお勧めします。電算化されていない、非共有の画像データベースが保管されていることがあります。

現在、役所での戸籍の保存期間は150年と定められています。そのため、いま取得出来る最も古い戸籍は、明治19年(1886年)と言われていますが、2010年より前の保存期間は80年間だったため、法律が変わる前に廃棄されてしまっている可能性もあります。自治体によっては残されているケースもあるので、まずは確認することをお勧めします。
 

  • 文献調査

先祖の名前や本籍地などを元に、図書館や資料館などで関連する文献を探し、歴史を辿る方法です。本籍地にある図書館に置いている郷土史や、戦前までの土地の所有者などが記載されている旧土地台帳などから調べることも出来ます。また江戸時代にその土地を治めていた藩主や藩が分かれば、藩政史や分限帳も参考になります。

ただし文献調査で先祖の名前が見つかるのはごく稀と思われます。仮に見つけたとしても士族などで名字が付いていた場合を除いて、自身の先祖と確定するには困難であり、これに多くの時間を割くことは不要です。
 

  • 聞き取り調査

両親や祖父母、親戚に直接話を聞き、名前や生年月日、エピソードなどの情報を収集する方法です。古典的な方法ではありますが、手始めとするには最適な方法です。

 

  • 現地調査

実際に本籍地などの現地に行って、本家の人や菩提寺の住職などから話を聞く方法があります。特に旦那寺には先祖代々の戒名や寂年月日、続柄などが書かれている過去帳が保管されており、有力な資料となり得ます。明治初期の一番古い戸籍は旦那寺から写していることから、戸籍調査以上の発見がよくあります。ただし誰にでも開示している訳でないため、お寺との関係性も必要になります。

また最終的な手段としては、古い墓石の文字を写す方法もあります。文字が読めない時には、墓石をよく洗ってその上に和紙・カーボン紙・和紙の順に重ねて置き、軽く手で擦れば文字が分かります。

 

一方面からの情報だけを纏めるのではなく、これらの方法を組み合わせることで、網羅的かつ効率的に家系図の情報を収集できます。

家系図作成の基本は戸籍情報の取得

家系図を作る上で、戸籍を取る方法が最も安易で手っ取り早い方法の一つです。日常生活で住民票を取った経験はあっても、戸籍を取る機会はそう多くないと思います。

まず自分の戸籍は、自分の本籍地の役所に請求する必要があるため、戸籍を取るためには、自分の本籍地が置かれている市町村を把握しておかなければなりません。大抵の場合は自分の現住所か実家が本籍地になっているものですが、本籍地をどこに置くかルールがないため、微妙に住所表記が違っていたり、全然見当違いの場所が自分の本籍地である可能性もあります。余談ですが、関西圏で一番多く本籍地とされている場所は大阪城です。

本籍地がわからない場合は、本籍地記載の「住民票(の写し)」を取ることによって確認することが可能です。

戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)の取得方法

  • 役所の窓口で請求する

置いてある交付申請書に筆頭者の名前・本籍などの必要事項を記入し、担当窓口に提出します。その際、請求者の本人確認書類 ・手数料が必要となります。また、直系の親族が請求するときは、戸籍に記載されている人との続柄がわかる資料が必要となる場合もあります。

  • 郵送で取り寄せる

一般的にはそこまで知られていないことですが、実は戸籍は郵便で取り寄せることが出来ると法律で定められているため、全国どこの市町村であっても所定の手続きをすれば対応してくれます。自分の戸籍は近くの役所で取れたとしても、明治時代まで遡ると本籍地が遠方になっていることが判明することもあるため、出向く時間や交通費を考えればやはり郵送で請求した方が効率的です。手続きの方法や費用については、○○市、戸籍、郵送...などと検索すれば容易に見つかります。

※令和6年3月1日から、マイナンバーとの連携で本籍地のある市町村以外でも申請出来るようになるそうです。

戸籍の請求可能範囲

戸籍を請求することが可能な範囲は、

  1. その戸籍に記載されている本人及びその配偶者
  2. 直系の関係にある者

に限定されています。

つまり自分と血の繋がった直系の先祖の戸籍は全て取ることが出来ますが、自分の直系の先祖の兄弟姉妹(傍系先祖)の戸籍は取れないことになります。

しかしながら、祀りごとを行う上で整理する場合や終活を考えて整理する場合などは、これ以上の家系図を書く必要がありませんので心配ないと思われます。

家系図を作ったことでスムーズに解決

女性のお子さんしか居ないお家で、全員お嫁に行ってしまい、跡取りが居なくなったので永代供養の相談がありました。実家は永らく放置され、お位牌もお墓も少々荒れ気味だったので確認が必要と思い、家系図を作ることになりました。

その結果、お寺の過去帳には載っているのに家の仏壇にはお位牌がなかった人、母親が嫁に来る時に持って来たであろう両親のお位牌が混ざっていたりと、家系図を作ったことで、本来そのお家でお祀りすべき仏さま、そうでない仏さまを整理することが出来ました。

永代供養の相談に来た本人も、ご先祖さまについて詳しく振り返ったことがなかったので大変驚いていました。「お嫁に来る時に実家の両親のお位牌を持って来る」なんて、普通はあり得なさそうな話しですが、お嫁に来た人にとっては自分の両親なので心情的には一緒にお祀りしたいと考えるのでしょう。このようなことはしばしばあります。お位牌には続柄を記すことはないので、家系図を書いて順に追ってみないと分からない場合もあります。1枚の大きな紙に家系図として書き出すことによって、一目瞭然、より一層分かり易くなりました。

まとめ

誰にでも、ご先祖さまがあります。家系図は、そのようなご先祖さまとの繋がりを知るためのものです。したがって、家系図は父母、祖父母、曾祖父母、子、孫など、直系の繋がりを中心に纏められています。日本では、個人よりも「家」が大切に扱われてきた歴史があります。その「家」の継承者の記録が家系図であり、民法では仏壇、お位牌、過去帳などとともに、祭祀財産として扱われます。

調べ上げた家系図の保管と共有には、デジタル保存紙媒体の保存の両方を活用するのがおすすめです。現代的なデジタル保存では、PDF形式やクラウドストレージ(Google Drive、Dropboxなど)を使用することで、データの損失リスクを軽減し、家族間で簡単に共有できます。旧来の紙媒体の場合は、耐久性のある用紙を用いて保管することで目につきやすく分かり易いでしょう。

家系図を纏め身内で共有することによって、自身でお祀りすべき仏か、他家の仏かを調べることもできます。お墓の建て方、整理の仕方も自ずと見えてきます。十分な調査によってご先祖さまを探し、家系図中に記された中の一人でも欠けていれば自分は存在しなかったという感謝の想いを持ちましょう。

先ずは先祖の整理から!今日より新しい日はありません、是非、ご自身の家系を整理してみてください。

 

高野山真言宗 西泉寺
   住職 三宅一弘


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